和紙とは日本に昔からある種類の紙のこと
和紙とは日本に昔からある種類の紙のことです。最近よく使っている紙は欧米から入ってきた洋紙です。和紙の特徴は繊維が長いので薄くても丈夫です。
日本に昔からある紙ですが元々は中国で発明されました。中国の四大発明と呼ばれるものの一つで紙の他には火薬、印刷術、羅針盤があります。紀元前150年には既に紙が作られていたそうです。 最も古い記録の中に「蔡倫」というという人物が立派な紙を帝に差し上げたという記述があります。日本では西暦610年ごろに朝鮮のお坊さんが紙の作り方を伝えたといわれています。
さて、一口に和紙と言っても実はいろいろな種類があります。まずは麻紙です。これは最も古くからある和紙で原材料は大麻や苧麻の繊維です。奈良時代から平安時代にかけて重要な公文書の原紙として使われていました。
穀紙は楮紙とも呼び、楮の樹皮の繊維を原料として漉いた紙のことです。丈夫だったために経典や書籍などの長期間の保存を必要とされる文書に多く用いられてきた和紙です。
斐紙は別名雁皮紙とも呼ばれ、風格があり美しい紙なので「紙の王」と評されるほどの和紙です。繊維が短くて細いので緻密な紙になり滑らかな触感を得ることが出来ます。ただ、たくさんの水分を吸収すると小じわが生じるという特性があるために太字用には適していないので主に写経や手紙などの細字用として使用されていました。
和紙は手漉きで行うのが本来の作り方
和紙は基本的には繊維質のものであれば何でも作ることが出来ます。
小学校の理科の実験ではみかんの皮などを使って和紙を作る体験をされた方も多いのではないでしょうか? もちろん、色の白さとか耐久性とかがありますので全ての紙が実用に適しているわけではありません。
最近は洋紙が一般的になってきていますので和紙は少し身近な存在ではなくなってきていますが日本の紙ですから愛着を持ちたいですね。
本来の和紙は手漉きで行うのですが、最近は洋紙と同じ様に機械漉きで木材パルプを使用した作り方をしているようです。どうしても手漉きでやるとコストが掛かってしまいますので仕方がないところですね。
和紙は伝統の重みがある
日本の古来からあるものには伝統の重みがあります。
洋紙のほうが優れている部分もありますので日常で洋紙を使うことは良いことだと思いますが、書道などをするときには和紙が向いています。
うまく両方の紙を使い分けることで用途に応じた紙の使い方も出来ますし文化や伝統を守ることにも繋がってくると思います。日本の大切な伝統ですから守っていきたいですね。